花山水清
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essay  ·  2019/04/01

幻の珍獣を見た!? ウソではない話


 先日、北海道の海辺でキテン(ホンドテン)を見かけた。

岩場でチョロチョロと愛らしい動きを見せたと思ったら、突然、海に潜ったのである。

テンが海に潜る?

こんなシーンを見た人など、めったにいないのではないだろうか。

海水でずぶ濡れになって岩に上がり、プルプルと体を振ってしぶきを飛ばす姿は、何ともいえずかわいかった。


 そういえばずっと前にも、もっと衝撃的な場面に出会ったことがある。

あれは今から30年以上昔のこと、北海道の大雪山系に岩内仙侠までドライブした。

そこから山道を車でさらに奥へ進むと、森のなかに名も知らぬ小さな沼があった。

人が立ち入ることなどほとんどない、いつクマが出てきてもおかしくないような、そんなところだった。


 私がその沼に見とれていると、目の前でとつぜん1メートル以上ある動物が泳ぎ出し、そして水のなかに潜っていったのである。

ほんの一瞬のできごとだったが、私の頭のなかには「カワウソ!」という文字が点滅していた。


 私はある博物館で、絶滅したといわれるニホンカワウソの剥製を見たことがあった。

あのとき沼で遭遇したのは、そのニホンカワウソと同じものだったのだ。

もちろん、北海道でもニホンカワウソはとうに絶滅している。

見まちがうとしたら、テンか野生化したミンクしかない。

だが、それでは大きさが違いすぎるだろう。

今でこそ、ペットとして輸入されたカワウソを飼うことがブームらしいが、30年も前にペットのカワウソなどいなかった。

だから、ペットが逃げたものでもない。


 やはりあれはオオウソ・・・いやオオカワウソだったことはまちがいない。

そして今でも、美しい沼の風景とともに、あの映像は私の脳裏に焼き付いているのである。

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