私は西岸良平さんのマンガが好きだ。
彼のマンガには、パラレルワールドをテーマにした作品がよく登場する。
パラレルワールドとは、ある時点で分岐し、並行して存在する別の世界のことである。
人生でいえば、今の自分の人生とは全く違った人生が並行して展開していることになる。
私は美術家である。 アーティストと表現することもあるが、自分では美術家だと思っている。 美術家の目的は、自然のなかから美を見つけ出し、それを切り取ることである。 自然から美を見つけること自体はむずかしいことではない。 神が作った自然のなかに、美しくないものなど存在しないからだ。...
昨年2月、大学の同期生たちが銀座でグループ展を行なった。
招待されて出かけてみたら、40年振りの旧友たちはみな私同様ジジイの顔をしていた。
この40年の間、美術の世界でそれぞれが精一杯奮闘していたようで、彼らの顔を眺めているといろいろな意味で感慨深かった。
私は日本人気質と呼ばれるメンタリティは、親鸞によって作られたと思っている。 釈迦入滅後2500年以上をかけて、仏教はさまざまな形に変化しながら世界に広がっていった。その究極の姿が、浄土真宗の宗祖である親鸞(1173-1263)の教えではないかと思うのだ。 親鸞の教えとはなにか。...
あるとき、武蔵野美術大学の相沢韶男先生が、リヤカーに自著を積んで売っている男に出会った。話を聞くと、これからリヤカーを引いて日本中を売って回るつもりだという。 早速、彼の本を買い求めて読んでみると、とんでもない名著であった。学生たちにもすすめ、一部地域では話題の本となった。
毎年、正月には映画を観ることにしている。今年は『奇蹟がくれた数式』というイギリスの映画を選んでみた。
先日、大学の恩師である相沢韶男先生(民俗学)と5年振りにお会いした。師は大学退官後も頑張ってるゾとこの間に書かれたご著書をドサッと持ってこられた。 相沢先生は故・宮本常一先生の愛弟子である。宮本先生の名前をご存知の方も多いと思う。当時は民俗学者だけでなく宮本先生に影響を受けた研究者は各ジャンルはに大勢いた。私もその一人である。...