花山水清
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essay  ·  2019/03/20

三丁目の夕日と改元の憂鬱

私が大好きな西岸良平のマンガに、『三丁目の夕日』という作品がある。

実写での映画にもなったので、ご存じの方も多いだろう。

この作品の時代設定は昭和30年代だ。

コマの隅々まで、私が子供のころに見て育った風景だから、見ていて飽きない。


流行に疎い私は、マンガだけでなく音楽からファッションまで、昭和仕様のままである。

昔は良かったなどというつもりもないが、科学以外のこととなると新しさには関心が薄いのだ。

そして今、なじむ間もなく平成という時代も終わろうとしている。


歴史区分では、現代に近い時代のことを近代という。

今までの日本では、明治から太平洋戦争集結までを近代としていた。

ところが平成が終わると、ずっと現代だと思ってきた戦後まで近代となり、昭和はまるごと遠い過去に押しやられてしまう。

『三丁目の夕日』どころか、平成よりも前のことなど、だれも懐かしがらない時代がくるのだ。


そういえば子供の時分、まだ町内には慶応生まれの人が生きていた。

「え! あの薬屋のばあさん、江戸時代の生まれなの!?」などと話していた記憶があるから、100近い年齢だったのだろう。

幕末の動乱、明治維新、大正デモクラシーに世界恐慌、2度の大戦の時代を生き通したとなると、驚異的な人生だ。

子供にしてみれば、化石のようなものすごい年寄りにしか思えなかったが、昔話の一つでも聞いておけばよかった。

改元の騒ぎを耳にすると、ふとそんなことを思い出すのである。


■元号メモ

・慶応 1865年~1868年  4年間
・明治 1868年~1912年 45年間
・大正 1912年~1926年 15年間
・昭和 1926年~1989年 64年間
・平成 1989年~2019年 31年間

( Wikipedia http://tinyurl.com/y8tkewn3 )

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