花山 水清
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背骨のズレの矯正は、人体に美を取り戻す究極のアートである

メールマガジン月刊ハナヤマ通信 353号 2016/03 

 

 

 そもそも私は美大を卒業し、美術を専門として生きてきた人間だ。


今風の言い方をするなら、アーティストである。

 

アーティストとは美の発見者であるべきだが、わざわざ発見しなくても美はどこにでも存在している。


だからアーティストになど誰でもなれるのだ。


しかしアーティストになったからといって、誰もがアートを生み出せるわけではない。


アートとは、発見した美を新たな概念に置き換え、その価値を普遍的な存在にまで高めたものでなければいけない。

 

この意識された行動が「創造」であり、アートの最もエキサイティングなところでもある。

 


 サイエンスもまた、美の発見とときめきの世界だといえる。


たとえば天文学は、星の動きに規則性があることを発見したところから始まった。

 

自然哲学者のタレス(B.C.625-547頃)以降、天動説と地動説との間には2千年に及ぶ論争があった。

 

この論争は、ケプラーの法則という最も美しい解答を得て収束した。

 

その結果、現代の輝かしい宇宙論ができ上がったのだ。

 

今語られる宇宙論には、ビッグ・バン、異次元空間、暗黒物質の存在など、私が子どものころに聞いた話とは全く違う世界が広がっている。

 

素人の私が聞いてもときめくのだから、専門の研究者たちはどれほど心踊る日々を送っていることだろう。



 天文学者に限らず、科学者というのは自然のなかから美の根源となる現象を発見し、その現象を法則のレベルにまで昇華させることが求められる。

 

古くはピタゴラスの三平方の定理や、アインシュタインの特殊相対性理論における公式「 E=mc2 」のような、簡素で最も美しい公式を見つけ出すことに、彼らは情熱を傾けてきた。


ここでもし、「 E=mc2 」に「 +0.398 」などという端数がついていたら、科学者たちは必死になってこの余計な数字を消し去ろうとするだろう。


それが科学者の美意識というものであり、彼らには「究極の美のなかにこそ真実が隠されている」という共通認識がある。

 

まさしく科学者はアーティストなのである。

 


 今から20年程前に、私もアーティストとしてある発見をした。


多くの人の体に接する仕事を通して、人体の形には特殊な非対称性があることを見つけたのだ。

本来の人体は、内臓を除けば左右対称な形をしているものである。


生物は進化の過程で、自ら動きまわって捕食活動を効率よく行うために左右対称な形態を獲得した。

 

その最も進化した形が脊椎動物だ。


その左右対称であるべき形が非対称になるとき、それは何を意味するのか。

 

このことを私は考え続けた。
 

 

 さらにこの現象の最大の驚きは、左右の非対称性に規則性まで存在している点だ。

 

いくつかある規則性の一つに、ウエストラインの左側のくびれがなくなるという現象がある。

 

これはみな一様に、左だけに起きる現象であって例外はない。

 

他に発見した特徴の多くも、左だけに見られるという規則性をもっている。


これらは肉眼で確認できるから、ごく身近な現象である。

 

にもかかわらず、今まで気づいた人は誰もいなかったようだ。

 

そのため、これらの現象には呼び名もなかった。

 

そこで私はこの一連の特徴を、「アシンメトリ現象」と呼ぶことにしたのだ。

 


 この「アシンメトリ現象」は、日ごろから体の形を見慣れた美術家ならではの発見だろう。


規則性のある現象の発見となれば、これはもうサイエンスの対象である。


私は素人なのに、この現象の研究に取り憑かれてしまった。


この思いはときめきであり、寝ても覚めても頭を離れない。

 

つまり私は20年もの間、「アシンメトリ現象」の解明に恋心にも似た炎を燃やし続けてきたのである。

 


 しかし「アシンメトリ現象」の存在は、私に常にときめきを与えてくれたわけではない。


知れば知るほど、この現象が多くの疾患とかかわっていることがわかった。

 

しかも「アシンメトリ現象」の度合いが強いほど、その人が抱える疾患も重大なのだ。

 

それがわかってからは、「アシンメトリ現象」がもたらす疾患の解消が第1の課題となった。

 

 病気の研究をしようと思えば、医学を知らねばならない。


しかし医学の世界に踏み込むと、なぜか美の世界とは離れていってしまう。

 

医学というのは、他のサイエンスとは向かう方向が違っているようなのだ。

 


 もちろん機会を見て、かなりの数の医師に「アシンメトリ現象」の説明を繰り返してきたが、この重要性は全く理解してもらえない。

 

なかには「私の腰痛が治れば、現象の存在を信じますよ」という医師もいた。

 

見ればわかることでも、自分の目で確かめようとはしてくれないのだ。

 


 仕方がないので、「アシンメトリ現象」を取り去るための療法を自分で考案した。

 

さらにこの療法をマニュアル化して、誰でもかんたんにできるように進化させ続けた。

 

それが現在のモルフォセラピー(R)なのである。

 

 モルフォセラピーは「アシンメトリ現象」という方程式を解くための公式のようなものだ。

 

この公式の完成によって、私のアートも完成した。

 

だが「アシンメトリ現象」には、まだ根本原因の解明という問題が残されている。

 

この現象の原因を探っていると、ある化学物質の存在に突き当たる。


その化学物質の影響を受けると、本来ならば時間軸に沿って一定の速度で進むべき命の歩み(生活史)が急変してしまうのだ。

 

その変化は、明らかに自然の法則から乖離している。

 

これは現代人の体を見れば明らかだ。

 

 

 私は「アシンメトリ現象」の発見は、神から与えられた預言だと思ってきた。

 

けれども「武器を持たない預言者は自滅する」というマキャベリの言葉通り、武器のない私には荷が重すぎたようだ。


まして「アシンメトリ現象」の原因となる化学物質については、広告を原資とする媒体では語ることを許されなかった。

 

そこで、メールマガジンの配信を始めたわけである。
 

 

 2003年に配信を始めて13年。


バレーボールに例えるなら、立ちはだかるネットを前にトスを上げ続けてきたようなものだろう。

 

預言として回ってきたボールをトスし続ければ、いつか強力なアタッカーが敵地に打ち込んでくれる日がくる。

 

そう信じて、私は明日もトスを上げようと思っているのだ。

(花山 水清)

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